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ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

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凜之助と一緒に暮らすようになって、木吉は凜之助のベッドとか椅子など細かいものを作っては置いていきました。
だが、

拍手[2回]

ひとつだけ困ったことがありました。
あまりに小さくてついつい忘れて潰しそうになってしまうことがあります。
この時だけはドキドキしてしまい、木吉は凜之助の首に鈴の着いたリボンをつけました。
これなら凜之助がいるところがわかりやすい。
それに絶対に忘れることはない。
凜之助のお気に入りの場所は木吉の胸ポケットの中。
そこに入っていると木吉の体温の温もりと心音で心地よく眠ってしまいます。
凜之助を木吉はニコニコと微笑んでじっと見つめながら人差し指でそっと凜之助の頬を撫でました。
もっと触れたいのに、小さいから俺の手じゃ大きすぎて潰してしまいそうでした。
凜之助が俺と同じ人間ならどんなに良かっただろう?
木吉は本当のところ凜之助が何なのかを知りませんでした。
小さくて可愛いからそんなことは何でも良いと特に気にしたことはありませんでした。
 
「そろそろ町に行ってこなくちゃいけないんだけど」
木吉は凜之助と一緒にいるようになってから家を空けることはありませんでした。
だが、生活のためのお金を稼ぐためと、食品や生活品の補充に行かなければならない。
よく考えると凜之助はずっとここにいて、木吉がいなくても生活していたのだから
問題はないはずです。
それなのに凜之助は木吉の指にしがこついて離そうとはしません。
「一緒に行きたいの?」
その言葉に凜之助は首を振りました。
リンリンと鈴の音が鳴りました。
「じゃあ、どうしたの?俺は行かないと」
木吉の言葉に凜之助はまた首を左右に振りました。
「こわい・・・」
「大丈夫、誰も来ないよ」
木吉は凜之助がひとりで待っていることを怖がっていると思いこんでいました。
だが凜之助はそうじゃなくて、木吉に何かがあって帰ってこられなくなることが一番怖かったのです。
それなのに木吉は人の心配ばかりをします。
そんな木吉が心配でたまらないのでした。
「大丈夫だよ。じゃあ今度町へ行ったら凜之助のために電話を買ってこよう」
と木吉が笑いました。
電話なんてあっても使えません。
現にこの家にだって電話はあります。でも体の小さい凜之助には持ち上げることさえ困難でした。
「いらない・・・木吉がいれば何もいらない」
凜之助はそう言ってまた木吉の頬に顔を押しつけます。
木吉もとても悲しくなってきました。
それでも食料の仕入れくらいはしなければ困ります。
「凜之助、必ず3日で帰るから待っていて欲しい」
道具を売ったり必要なものを揃えるには最低でも3日はかかります。でも木吉はその3日で全ての用を済ませて帰ってくることを凜之助と約束しました。
「必ず3日で帰ってきて」
「うん、必ず」
そう言って木吉は街へと出かけていきました。
 
凜之助は木吉がいなくても家のことをして働きました。
木吉のために家をぴかぴかに磨いたり、おいしいお菓子を作ったりしてようやく2日目の夜になりました。
「明日木吉が帰ってくる」
凜之助は首の鈴を鳴らしながら働きました。
そしていよいよ3日目の朝が来ました。
凜之助は一番高い屋根の上に昇ると遠くまで見渡せる場所で木吉を待っています。
しかし、木吉の姿はなかなか見えませんでした。
やがて昼になり午後になっても木吉は帰ってきませんでした。
辺りが暗くなり始めると凜之助は屋根の上から降りてきました。
「もう、ここへは戻ってこないのでは・・・」
ポツリと呟くと、凜之助は木吉に出会う前に密かに暮らしていた森の中へと戻っていきました。
4日目の昼になりようやく木吉は家に帰ってきました。
実は乗っていった車が故障した上に悪天候で帰るに帰れなくなってしまったのです。
懸命に走って帰ってきましたがどこにも凜之助の姿が見あたりません。
木吉が大声で凜之助の名を呼ぶと、どこかで鈴の音が鳴りました。
「凜之助!!」
木吉が鈴の音のする方を見るとそこには凜之助が立っていました。
それがなぜか凜之助は大きくなっていました。
木吉は大きくなった凜之助の体を抱き寄せました。
「何があったの」
すると凜之助はただ首を左右に振りながら
「わからないけど、木吉の帰りを待って森に戻っていたらこんな風になってた」
と木吉の胸に顔を押しつけます。
「これなら今度は一緒に街へ行けるな」
という木吉に凜之助は首を振りました。
「俺はいつでも木吉のことをここで待ってるから、けどずっと一緒だ」
と微笑みました。
木吉は凜之助の顎を捕らえてその瞳をじっと覗き込みます。
そして唇が重なりました。
ようやく重ねられた唇に木吉の両腕はきつく凜之助の体を抱きしめました。         
ずっと一緒にいようね
 
 
おわり

 
読了、お疲れ様でした。
今日は木水の日です。

左側のリンクの企画にも参加させていただきました。
そしてせっかくなのでツイッターで盛り上がった話題のストーリーも完結させました。
小さい水戸部のお話でした。

木水は
書いていてなかなかほんわりと心地良いものがあります。
楽しかったです^^
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プロフィール

HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。

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