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ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

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黄瀬のキス


 

今日も体育館で怒鳴る笠松。

拍手[9回]

大会が近いせいか笠松はどうもピリピリしていた。
「先輩、あれの日ッスかね?」
「バカ黄瀬、死にたいのか」
笠松少し離れたところで黄瀬が森山に呟くと、森山もコソコソとそう言った。
「黄瀬!!もっと集中しろ!!ちょっとできるからって気を抜くくらいなら出ていけ!」
今度は黄瀬が怒鳴られて黄瀬は頭をかいた。
 
やがて練習をお手それぞれがロッカールームに戻っていく。
笠松は1年生に片付けの指示を出していた。
黄瀬は笠松が指示を出し終えてロッカールームに戻ってくるのを待っていた。
「先輩いいですか、今日帰って落ち着いたら必ず俺に電話してください」
黄瀬は帰り際にそれだけ言うと、自分はモデルの仕事があるからと足早に帰って行った。
笠松は何も言わずに慌ただしく出ていく黄瀬をチラッと見てから着替えはじめた。
着替えが終わってロッカーを閉めながらすでに帰って行った黄瀬のロッカーを見る。
「一体何の用だよ」
ボソリと誰もいなくなったロッカーで自分のロッカーを閉めた。
そのタイミングで片付けを終えた1年生がロッカーに戻ってきた。
これから着替えるところだが、着替え終わった笠松を見付けると
「笠松先輩!俺達が鍵かけて職員室に届けますからお先にどうぞ!」
初々しいキラキラとした瞳で笠松を見た。
だが、笠松は
「いや、まだやることあっからゆっくり着替えて良いぞ」
と微笑んだ。
「あ、先輩の笑顔はじめて」
「おいっ・・・」
1年生は笠松の笑顔にホッとしたらしい。
そういえば大会が近いからか、ここのところピリピリしてたかもしれない
笠松は頭に手を乗せると照れながら微笑んだ。
「いいよ、本当のことだからな」
とロッカールームを出て体育館に戻っていった。
ポケットに手を入れると携帯電話に触れた。
「あいつにもちょっと厳しすぎたか、まさかな。黄瀬はそんな玉じゃねぇ」
とボールをゴールに向かって投げると
ボールは弧を描いてゴールに入った。
トーントーンというボールが床に落ちた音が響き渡る。
ロッカールームのドアが開いて1年生が出てきた。
「先輩!お待たせしました」
ロッカールームの鍵を手に1年生が笠松に近づくと、それを手渡した。
「お疲れさまでした!」
挨拶をして出ていく1年生を笠松は見送ってからもう一度ボールを手にした。
「どうしても負けられねぇ」
もう一度ゴールを決めるとボールを持って体育館を出た。
 
 
笠松は携帯電話を持つと黄瀬の番号を呼び出した。
「・・・・」
しばらく鳴らしてみたものの黄瀬は電話には出なかった。
笠松はごろんとベッドに転がって目を閉じた。
「何で真面目に電話してるかな」
と天井を眺める。
すると突然携帯の着信音が鳴った。
「黄瀬?」
笠松はそう言ってから電話に耳を押しつけた。
「先輩?今どこッスか?」
黄瀬の声だった。
「どこって家だけど」
「じゃあちょっと外に出てきてくれないッスか?」
笠松はベッドから起き上がると窓際に歩いてカーテンの隙間から外を見た。
「黄瀬」
窓の外には黄瀬が立っていた。
笠松は部屋を出て階段を下りていくとドアを開けて外へ出た。
「せんぱぁーい」
電柱に寄りかかっていた黄瀬がニッコリと微笑む顔が街灯に照らされていた。
なんでこいつはいつだってこんな顔で笑えるんだ。
笠松は少しだけ照れくさくて視線を逸らす。
「ちょっと良いッスか?」
と黄瀬は少し先の方にある公園を指さす。
「ああ」
笠松は先になって歩き出した。
「で、何?」
笠松は公園まで来ると木によりかかった。
だが黄瀬は何も言わずに笠松に近づいてくる。
「なっ!!」
笠松が思わず声を上げかけると「しっ!」と人差し指を口の前に持ってきた。
そして黄瀬の顔が笠松の顔に触れそうなほど近くに近づく。
「・・・・」
笠松は黄瀬から視線を逸らすと黄瀬の右手はその顎に添えられた。
やがて黄瀬の唇が笠松の唇に触れる。
ひどく官能的な黄瀬のキスを笠松はなぜか受け入れた。
 
「先輩?どうしました?」
夢か・・・
着信音で目を覚まして慌てて通話ボタンを押すと電話の向こうからは黄瀬の声が聞こえてきた。
笠松は思わず言葉を失った。
たった今見たばかりの夢の中で黄瀬がキスしてきたなんて一体どういうことやら・・・
戸惑いながら
「べつに」
とふてくされた声で返す。
「先輩、窓見てください」
黄瀬にそう言われて、まだ夢を見ているのかと笠松は頬をつねってみたけど、痛かった。
夢じゃない。
笠松が窓から下を見下ろすと長身の黄瀬が立っていた。
「先輩、大丈夫ッスか」
黄瀬の声が電話から聞こえてくるので笠松は黄瀬を見つめると
黄瀬がジェスチャーで降りて来るよう合図した。
笠松はゆっくりと部屋から階段を下りて玄関を出た。
「先輩、何だか元気ないッスね」
顔を見た黄瀬は笠松が俯いていると心配そうにそう言った。
「それより家まで来るなんて何の用だ?」
笠松が顔を上げると心配そうな黄瀬の瞳が見下ろしていた。
両手が笠松の肩に乗せられた。
そのままグイッと引き寄せられる。
「おいっ!ちょっ・・ばか」
笠松が慌てると黄瀬の胸に押しつけられた。
「だって先輩、この頃すごく不安そうなんで・・・俺にできるのってこれくらいしかないッスから」
と黄瀬の顔が笠松の頭に近づく。
夢と同じ
でもこれは現実
やがて触れた黄瀬の唇が今度はリアルに笠松の体から力を奪った。
「少し元気を注入したスから」
黄瀬が眩しい笑顔を残して帰って行った。
笠松はその背中を見つめながら片手を頭に乗せて首を振った。
参ったな・・・後輩に心配されるとか・・・
「けど、黄瀬ありがとな」
笠松は家に帰った。
 
 
おしまい


 
読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございました。

今日は7月4日で黄笠の日ですね
ぎりぎり間に合いました。

なんかすみません。。。

けどいつもラブラブなバカップル黄笠が好きです^^

今週のジャンプの感想は後日~☆
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プロフィール

HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。

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