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ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

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うっすらと白く薄化粧したいつもの景色

全く気がつかなかったけどだから寒かったんだ。

遅くなりましたが、黒子誕生日の小説です!
続きは下をクリックしてください。


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窓の外を見てからカーテンを閉めた。

机の上にノートを取り出すと黒子は今日習った数学の復習を始めた。

しかし、ノートの公式を見ているとうとうとと瞼が重くなってくる。

良い感じに暖房が効いている。

ふっと気がつくと時計は11時をかなり過ぎていた。

ぐいっと両手を頭の上で伸ばしながら、もう一度カーテンをめくって窓の外を見た。

 

「すっかり白くなりましたね」

 

夜の暗闇が白く浮かび上がるように街灯に照らしだされている。

何となくまだ誰も汚していない雪景色を見ていると、寒さなど忘れて外に飛び出したくなった。

そこにいきなり携帯メールが受信された。

 

「火神君?」

 

どうせまた宿題がわからないから教えて欲しいとか、明日ノート見せろとかのメールだろう。

黒子が携帯に目を落としてハッとした。

そのまま携帯を握りしめたまま、かけてあったジャケットに袖を通して部屋を飛び出した。

 

「全く世話の焼ける人ですね」

 

そう言う黒子の口元にはうっすらと笑みが浮かんでいる。

家の階段を駆け下りてドアを開いた。

そこは黒子が知っている家の前の景色とは違っていた。

静かに降り続く白い雪。

一歩足を踏み出せばズッと音を立てて足が雪の中に埋もれた。

窓から見た別世界に一歩踏み出せたことが嬉しくて

フッと自然に笑みが漏れた。

 

そこでもう一度携帯の画面を見た。

“無性にバスケがしたくなった。黒子少しだけ外に出られるか?”

「全く、今何時だと思ってるんですか?それにこの雪。この状態でどうやってバスケするっていうんでしょう」

黒子はまだ微笑んでいる。

今日はいつもより表情が豊かだ。

滑らないように気をつけながら公園まで来た黒子は、ぼんやりとバスケットゴールの前に立っている人影に気がついた。

 

「よぉ、黒子」

近づいていくと向こうから気がついて片手を上げた。

黒子は雪の中傘もささずにバスケットボールを手に持っている火神に

傘をさしたままその頭の上に差し出した。

黒子よりもかなり背が高い火神の頭に傘をさすには大変そうで、火神は黒子の手から傘をひょいと取り上げた。

「火神君手がすごく冷たいです」

黒子が火神の顔を覗き込んだ。

すると火神はニヤリと笑って公園の中央の方を指さした。

 

「えっ?!何ですか、あれは・・・」

 

火神が指さす方向にはいくつかの雪だるまが並んでいた。

黒子が駆け寄って行くと雪だるまには顔があった。

「これもしかして」

黒子がゆっくりと近づいてきた火神を振り返った。

「ああ、俺が作った。こっちがキャプテンでこっちが監督。それから木吉さんと伊月さん、水戸部さんと小金井さん。それから土田さんと」

「これが僕ですね」

その顔は微笑んでいた。

そして火神の手を取ると両手でその手を包んだ。

「君はバカですね。こんなもののために手が冷たくなってるじゃないですか」

「こんなに寒いのにお前の手は温かいな」

火神が黒子の顔を見下ろす。

 

「黒子誕生日おめでとう」

 

火神は片手で頭を掻きながら照れくさそうにそう言った。

黒子は黙って呆然と雪だるまを見つめてからプッと笑い出した。

 

「全く、君という人は・・・もしも今日雪が降らなかったら僕は火神君から誕生日プレゼントはもらえなかったのかもしれませんね。いいえ、そんなことどうでも良いです。すごく嬉しいです。ありがとうございます。でもこれ大事にしまっておくことができませんね」

黒子が火神の両手をぎゅっと握りしめた。

「僕から君にお礼をさせてください」

黒子は背伸びをして火神の顔に近づいた。

火神が黒子に顔を近づけるとその唇が重なった。

公園の時計は12時を過ぎたばかり。

時間通りに黒子を呼び出した火神に黒子は驚いた。

案外繊細な心の持ち主なんだと両手で火神の背中にしがみついた。

 

「黒子?」

 

火神は一度唇を離すと黒子の顔を見た。

「火神君、ちょっと寒いです。君の部屋へ行きたいです」

黒子の積極的な言葉に火神は頷いた。

真っ白な雪の中

誰もいないところにふたりで足跡をつけながら歩いていった。

僕たちのこれからの道みたいに

まだ、誰も踏み入れたことのない真っ白な場所

けどそこはとても魅力的で楽しくてたまらない。

この日の誕生日は一生忘れません

黒子はそう思った。

 

おわり


読了、お疲れ様でした。
黒子っち誕生日おめでとう+。:.゚ヽ(*´∀)ノ゚.:。+
続きはご想像にお任せします!

シティに参加された方はお疲れ様でした。
当スペースにお越しくださった方、本をお手にとってくださった方も本当にありがとうございました。何だか冬コミ以来お隣さんが不在でちょっと寂しい感じです。
でも、色々な方とお会いできてお話しできて嬉しかったです。
スペースの場所に緊張しました。
何だかすみませんすみません・・・

次回は春コミでお会いしましょう!

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プロフィール

HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。

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