ちっちっchi
「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。
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ボールが相手に渡ったが帝光は誰ひとりとして慌てる様子はなく、相手はすぐにゴール付近までボールを運んでいった。
ゴールが決まると思った瞬間、いつの間にかボールは帝光のメンバーのもとにある。
そこで緑間の手に入ると相手のコートの位置のままゴールを狙うポーズをとった。
「まさか・・入るわけ・・・えっ?」
高尾が呟いた瞬間、ボールはゴールを抜けて床をバウンドする。
「す、すげぇ・・・何だよあれ」
フリースローどころの話ではない。遠く離れた相手チームのコートから緑間は完璧にゴールを狙い入った。それは決してまぐれなどではなく、きちんと全て計算済みだったらしい。
ボールが落ちるとすぐに次の攻撃にディフェンスが動いた。
その日高尾はこれまで見たこともなかったようなバスケットの試合を見た。そしてその試合は信じられないほどの点差をつけて帝光中が圧勝した。
これが高尾と緑間の出会いだった。
高尾はそれから帝光の試合があると聞くと出かけていくようになった。
どうしてなのかは自分でもわからない。
ただ、あの試合・・・いや、あの緑間のシュートの虜になっていた。
もう一度見たい・・・そう思って、気がつくといつも帝光中の試合を観戦していた。
緑間は高尾には気づいていないらしい。
そもそも最初の出会いですら偶然高尾がそこにいたから・・・というのが理由であり、別に高尾のことを知っていた訳でも何でもない。
試合が終わってロッカールームに引き上げる帝光メンバーにバッタリ出くわした高尾は緑間のことをじっと見ていた。緑間も視線に気づいてこっちを見ている。
あの時のことを覚えているはずもなく気づかれる確率は低い。それだも高尾は緑間に声をかけてみた。
「あの、ちょっといいっすか?」他のメンバー達も一斉に高尾を見た。だが高尾が緑間に話しかけているのだと気づくと皆興味なさそうに通り過ぎた。
「ああ、君か」緑間は高尾のことを覚えていたのかそう言うと立ち止まった。
他のメンバーが行きすぎた廊下は静まりかえって2人の他は誰もいない。
「今日のラッキーアイテムはもう必要ないのだよ」
緑間はやはり覚えていたらしい。行きずりの相手なのに覚えていたくれたことが何だかすごく嬉しい。高尾は自然と笑顔を緑間に向けた。
「返してください」高尾は緑間にそう言うと緑間は納得したらしい。
あの時に緑間の口から返すとはっきり言ったことをやはり覚えていたのだ。
「今はまだ早いのだよ」緑間はクスッと笑いながら眼鏡を中指で押し上げた。
「返すのは高校になってからだ」緑間の言葉に高尾は首を傾げた。
返せと言ったのは自分だけど、あの仮をどういう形で返してもらうかなんて思いつかない。ただ、緑間に話しかける口実として高尾はそう言っただけだった。話ができればそんなことはどうでもいい。
「じゃあ高校はどこへ行くの?」高尾は緑間と同じ高校へ行きたいと思った。
「秀徳」ぽつりとそう言われて高尾は納得した。
眼鏡をかけた秀才っぽいけど、見た目通り頭も良いのかと高尾は頷いている。
「君も来るの?秀徳、待っているよ」
という彼もまだこれから受験をするはずなのにもう上級生の様な口を聞く。
高尾は思わずクスッと笑った。
「何がおかしいのだよ」緑間はまた中指で眼鏡を押し上げた。
どうやら照れ隠しにこの仕草をするらしい。高尾は今日は収穫があったと嬉しくなった。
緑間の首に片手を回すとその固く結ばれた唇をかすめ取った。
「・・・?!・・・」
眼鏡の奥の長いまつげが震えて緑間が驚いて赤くなる。
それを見て高尾は勉強して絶対に秀徳へ行こうと心に誓った。
「じゃあまたな」高尾が手を振ると背中越しに
「何なのだよまったく」と少しだけ笑いを含んだ声がした。
<続く>読了、お疲れさまでした。
web拍手をありがとうございます。
コメントも嬉しいです。
ありがとうございました。
思いの外緑高が人気急上昇みたいで(^^)
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プロフィール
HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
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