ちっちっchi
「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。
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さっきは制服姿だったのに、今はきっちり練習用のユニフォームを着ている。
笠松は黄瀬に気づいたが、わざと知らん顔で練習を続けていた。黄瀬は真っ直ぐに笠松の方に向かってきた。間近まで近づかれると笠松も知らん顔はできずに黄瀬の方を見た。
黄瀬は笠松と目が合うと「遅れてすみませんでした」とめずらしく頭を下げる。その顔を見ると教室で見た女性との顔を思い出して笠松は黄瀬から視線を逸らした。
まるで無視でもするように黄瀬の横を通り過ぎると別のメンバーにアドバイスをする。
黄瀬は一瞬固まるがすぐにクスリと笑って振り向いた。
「先輩、嫉妬したんすか?」メンバーは誰も気づかなかったが、笠松だけはその意味を理解していた。ピクリと眉を動かしながらも別のメンバーへのアドバイスを続ける。
無視された黄瀬は笠松の方に近づいていくと腕を掴んだ。
アドバイスを受けていたメンバーが驚いてその場から立ち去ると笠松はようやく黄瀬に向き直った。
「こんなところで何をする。場所と時間をわきまえられないのなら出て行け」笠松にとってバスケットコートは神聖な場所だった。それを別の感情で汚されたくはなかった。黄瀬が悪い訳じゃないのは知っている。本当は黄瀬にみっともなく嫉妬なんかしている自分自身が一番腹立たしかった。
「先輩、俺と一対一してくださいよ」「嫌だ」今そんなことをすれば優れている黄瀬は笠松の気持ちに気づくに違いない。それに何よりも黄瀬に負けるのが怖かった。
「お願いします。すっごく先輩とやりたい」「しつこい」黄瀬の手が笠松の両方の腕を掴んでいる。笠松は黄瀬の整った顔を見るのが怖くてずっと視線を逸らしている。
「おい」そこにメンバーの早川が声をかけて来た。
「俺が相手してやる」やる気満々で黄瀬の前に立った。「よし、相手してやれ」笠松は早川の肩をポンと叩くと黄瀬から離れていった。黄瀬は片手を伸ばしたが早川はボールを持ってはじめてしまったので仕方なく相手をする。
やがて部活の終了が監督から告げられると皆体育館を後にしていく。笠松も黄瀬と2人になることは避けようと皆と話しながら体育館を出て行く。
「キャプテン!!」黄瀬の声が体育館に響き渡った。メンバーは笠松の肩を叩きながら体育館を出て行く。立ち止まって残された笠松はいつの間にか広い体育館の中で黄瀬と2人きりで向かい合っていた。
「何の用だ」笠松は黄瀬と数メートル離れたところで向かい合っている。黄瀬は離れた場所のまま大きな声を出して話し出した。
「先輩がいなくなるって聞いてから正直腐ってました。だから好きでもなんでもない女の子のこと抱いてやろうとか・・・けど気持ちはいつだって先輩一筋っす・・」
ドンッというバスケットボールが音を立てて黄瀬に投げつけられた。
「いきなりお前にあんな事を言ったから動揺するのはわかる。俺も悪いとは思う。だが、それで関係ない奴を巻き込んだり弄んだりするお前は最低だ」
静かだが怒りを込めた言葉が黄瀬に向けられた。
本当はキスしていた場面に出くわして嫉妬した自分が最低だと思った。
やっぱりこの男から離れるのは正解なんだと笠松は思った。
「とりあえず、部活は来い」笠松はそれだけ言うと黄瀬に背を向ける。
黄瀬は笠松の背中を呆然と見送っていた。
<続く>
読了、お疲れさまでした。
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プロフィール
HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。