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ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

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あ~急に赤司っちに呼び出されて出てきたけど、本当はモデル仲間に初詣に誘われてたからそっちに行って、彼女たちの振り袖姿見たかったなぁ。

拍手[1回]

それに緑間っちは来るかもしれないッスけど、他の黒子っちとか青峰っちはこんな朝から出て来るとは思えないッスよ。
紫原っちだって「面倒くさい」とか言って、きっと出てこないに違いない。
黄瀬はそんなことを思いながら着替えを済ませて部屋を出た。

その前を片手に蛇のぬいぐるみを抱えた緑間が通り過ぎた。
「緑間っち!」
って思わず呼び止めちゃったけど、それっ!
黄瀬は笑いだした。
「いくら巳年だからって、何ッスかそれ」
緑間が眼鏡の下からジロリと黄瀬を睨んだ。
「ラッキーアイテムに決まっているのだよ。お前はこれを手に入れるためにどんなに大変だったかわかっていないだろ」
黄瀬は笑いながら頷いた。
「だったら簡単にそんなことを言うものじゃないのだよ」
「はいはい、でそれ持って歩くなら先に行くッス」
「ふん、勝手にするのだよ」
黄瀬は先に歩き出すが、すれ違う人が皆クスクスと笑っている。
結局後ろから緑間が妙な物を持って歩いてくる。
それにしてもやっぱり緑間っちは赤司っちに忠実ッスね。
とチラッと後ろを見ると緑間と目があった。

 待ち合わせ場所の駅前にはまだ赤司は来ていなかった。
「まだやっぱり誰も来てないッスか。というか誰か来るのか?」
黄瀬はひとり呟いた。
「僕は少し前に着いてましたけど」
突然聞こえてきた声は黒子っちの声だけど、どこにいるの?
きょろきょろと見回していると、いきなり寝癖のついた髪の黒子っちが現れた。
「あけましておめでとうございます黄瀬君」
「あけましておめでとう黒子っち、随分とひどい寝癖ッスね」
「あけましておめでとうございます緑間君。随分と目立ってますね」
「あけましておめでとうなのだよ」
黒子の丁寧な挨拶に黄瀬も緑間も挨拶を返した。
そこにおおきなあくびをしながら青峰も現れた。
「うわぁ~まじかお前ら、こんなに朝早くから初詣とかバッカじゃねぇの?」
「そう言うお前もバカなのだよ」
バカと言われて黙っていられないのか緑間がすかさず言い返す。
だが、青峰は笑い出した。
「なんだそれ?側に寄るな」
青峰は緑間の持っているラッキーアイテムの蛇のぬいぐるみを指さした。
緑間はそんな青峰を無視して後ろを向いた。
「緑ちんどうしたの?なにそれ?」
紫原っちまでちゃんと来た。
よく考えると紫原は赤司の命令には叛いたことなんかなかった。
そうそう、俺達みんな赤司に逆らうことなどなかったッスね。
なんだかんだ言っても自分だってこうして朝早くから待ち合わせ場所に来たんだし。
黄瀬は全員の顔を見て苦笑した。

「涼太何がそんなにおかしいの?」

急に後ろから声をかけられて振り向くと赤司が立っていた。

「ああ、いやみんな良く朝から集まったなぁって思ったッスよ」
赤司は小さく笑いながらみんなの中心へと向かいながら全員に挨拶をした。
「だってみんな一緒にいるの好きじゃないか」
否定はしないけど、時と場合によるんじゃないかと黄瀬は周りを見渡した。
それはすぐに違うとわかった。
赤司が来たらそれなりにいつもの顔になっている。
どうしてだろう?
首を曲げながら赤司につられて全員が歩き出した。

「赤ちん、お菓子なくなった」
「敦にはこれ持ってきたから食べて良いよ。ああ、ゴミはちゃんと持って帰ってくれ」
赤司は紫原にお菓子の入った袋を差し出した。
紫原はそれを受け取ると中を覗いて嬉しそうな顔をした。
「だから赤ちん大好き」
お菓子でつったのか?
どうりで面倒くさがりの紫原が来たはずだ。
「ところで桃っちは?」
黄瀬の言葉にみんなが一斉に青峰を見た。
「青峰君一緒じゃなかったんですか?」
黒子が青峰にそう言うと青峰は頭をかいた。
「だってあいつ着物着るからとか言ってちっとも出てこねぇから先に来たんだよ」
「それはきっと恨まれますね」
赤司が青峰を見上げた。
「青峰っちそれは今すぐ迎えに行ってくるべきッスよ」
だが青峰は
「めんどくせぇ」
と黒子の隣を歩き出した。
「じゃあ僕が桃井さんを迎えに行ってきます」
黒子が走り出すと
「テツ待て」
と結局青峰も走り出した。
「じゃあ僕たちは一足先に行ってるよ」
赤司が歩き出すと緑間と紫原も歩き出した。
黄瀬はどっちに行くか迷ったが、結局赤司の後ろから一足先に行くことにした。
まだ休日の多いせいか朝のこの時間帯は人も少ない。
空気も冷たいが、朝練に行く時と変わらないせいか誰もが寒さを感じていないようだ。
神社の鳥居が目の前に見えてきた。
赤司が急に立ち止まった。
「ここで待ってよう」
緑間も紫原も赤司の言葉にしたがって、そこで桃井達を待つことにした。
黄瀬も立ち止まると、チラチラと視線を感じた。
「あらぁ~可愛い子達み~つけた」
何やら背の高い男達が現れた。
「あ~お前達帝光中のバスケ部じゃねぇか」
ごつい見た目の男がそう言うと、別の男が微笑んだ。
「君達も初詣なんかするんだね」
「花宮、この子達だれだっけ?」
「やだぁ~対戦して、始めて負けた相手のことぐらい覚えとかなきゃ~鉄平」
花宮と呼ばれた男が「それじゃあ、次は負けないよ」
と言うと他の4人も通り過ぎていった。

「誰だっけ?」
紫原の言葉に黄瀬も同じく覚えていなかった。
赤司を見ると
「いちいち倒した相手なんか覚えてないよ」
と笑った。
「あれは無冠の5将と呼ばれた花宮と木吉と根武谷と実渕と葉山なのだよ」
緑間が彼らの後ろ姿を見て中指で眼鏡を押し上げた。
「さすが真太郎だ。だてに変なラッキーアイテムは持ってないな」
赤司の言葉に緑間が
「変とは何だ!」
と怒った。
そんなところへ
「みんなお待たせ~」
晴れ着を着た桃井が青峰に負ぶさって来た。
隣から黒子も走ってきた。
鳥居の下にメンバーを見付けて桃井が青峰の背中から降りた。
「あけましておめでとうみんな」
「桃っち可愛いッスね」
黄瀬は桃井の振り袖姿を見て微笑むと
「わぁ、黄ぃちゃんありがとう」
と桃井も喜んだ。
それを見た赤司は
「涼太はうまいなぁ」
と苦笑すると、青峰は
「こういうのは馬子にも衣装っていうんだろ」
と言うから桃井に殴られた。
「でも、本当にきれいですよ」
と黒子の言葉に
「何だかお姫様みたいだね」
と紫原も付け加えるから桃井は上機嫌になった。
全員揃ったので鳥居をくぐって神社に向かった。
まだ人のまばらな境内に大きな賽銭箱が置かれていた。
「みどりんそれお供えするの?」
と桃井が言うと緑間は
「違うのだよ」
と蛇のぬいぐるみを抱え込んだ。
全員が一列に並んでお賽銭を投げると思い思いに願いことを祈った。
「何てお願いしたッスか?」
隣の黒子が何を祈っていたのか気になって尋ねてみたが
「そういうことは人に言ったら効き目がなくなるよ」
と赤司に言われた。
誰もがどんな願い事をしたのかわからないまま、そこを離れた。
「お守り買おうか」
桃井の言葉に皆首を振ってから
「おみくじ買うの?」
と緑間の横で赤司が尋ねた。
「じゃあ全員で買おう」
赤司の言葉に全員がおみくじをひいた。
「やったぁ!吉ッスよ!黒子っちは?」
「中吉です」
黄瀬の言葉に黒子が答える。
「甘いな俺は大吉だ」
赤司がニヤリと笑った。
「俺も中吉だ~」
紫原はぺらぺらとおみくじを見せた。
「チッ、黄瀬と一緒か」
青峰が黄瀬のおみくじを覗き込んだ。
「私は末吉だ。大ちゃん交換して」
「ばか、こういうのは交換しねぇの」
と桃井が青峰のおみくじを取ろうとした。
「ところでミドリンは?」
そこで緑間は眉間に皺を寄せていた。
「凶なのだよ」
全員が一斉に笑い出した。
「笑い事ではないのだよ!」
むきになる緑間がとてもおかしくて全員の笑い声は一層大きくなった。

ああ、こういうのも悪くない。
モデル仲間もいいけど、今はこうして仲間達とふざけている方が楽しいッスね。

黄瀬は笑いながら緑間に破魔矢を買ってあげた。
緑間は蛇のぬいぐるみと破魔矢を手に本当に妙な格好をしていたので、またおかしくて笑った。だけど緑間は満更でも無さそうにそれを持って帰っていった。
来年も一緒に初詣行けると良いッスね。


おわり
 
 

読了、ありがとうございます。
web拍手もありがとうございます。
コメントもありがとうございました。
嬉しいです!!

せっかく年を越えたのでお正月ネタと思ったのに
今頃になってしまいました。
それにカップリングもなくてすみません。
キセキがワイワイ遊んでいます。
これはこれで大好きです(*^▽^*)

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HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。

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