ちっちっchi
「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。
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ラーメン屋のテーブル席で若松は向かいに座る今吉に文句を言う。
「ご馳走になっておいて随分と偉そうやないか」
まあ、それはそれでいいのかもしれないけど・・・
「桜井だったらきっとオムライス作ってくれた」
若松は子供のように口を尖らせる。
文句が多いのは自己主張なのか、それともいつもメンバーの誰かと繋がっていたいという願望なのか若松はこうして試合の後でも誰かといることを好んだ。
だが今吉はそんな若松とは正反対の考え方を持っていた。
個人個人が強いこのチームにチームワークなんて言うものやそれ以上の繋がりなど不必要だと考えていた。
この若松がいつも誰かに接触することだってうっとうしいと思っている。
だが不思議と若松のことは嫌いではない。
こうして誰かを利用しようとするところはどこか共感を覚えた。
「オムライスってご馳走か?」
「ああ、うまいしな」
そんな風に問われると自信がないのか若松は少し声が小さくなった。
料理のメニューより味、味よりも桜井が作ったと言うことが若松にとっては肝心だった。
それを今吉は見抜いている。眼鏡の奥の瞳は笑わなくても口元を上げながらニヤついていた。
「さっきも言ったけどもう桜井は諦めた方がええ」
「うっせ、そんなことまであんたに言われたくはない」
若松は運ばれてきたチャーハンを手前に引き寄せた。
同時に運ばれた今吉もレンゲを持つ。
「いただきます」
若松はそれでも礼儀正しくあいさつをしてからレンゲを手に取ってチャーハンをすくうと口に入れた。
「うまい」
思わず笑顔が零れて今吉もつられて微笑む。
「そうか?」独特の関西弁のイントネーションでそう言われて若松は何度も頷いた。
「うん、これなら納得だわ。うまうま」
と何度も忙しなく口に運んだ。
「それは良かったなぁ」
「あんたにそう言われるとなんか恐いな。この代償はなんだ・・・それによっては自分で金払う」
急に恐くなったのか若松は奢れと言っておきながらもそれを覆した。
よく考えるとこのキャプテンの腹黒いことを忘れて着いてきたことに後悔している。
すると今吉はあはははと声をあげて笑った。
「今更何言ってん。たいしたことないし、お前には調度ええ機会やから」
「何が?」
皿を持つ手を置いて若松は今吉を見る。
「別に・・・早う食べ」
ただそう言われて若松はもう一度食べ始めた。
「ふう、うまかった~ごちそうさまでした」
意外に礼儀正しくあいさつを済ませた若松に今吉はまだのこっているチャーハンのレンゲを皿の上に置いた。
「終わったなら出ようか?」
「だってまだ食い終わってねぇだろ」
若松は今吉の皿を指さしたが、今吉は「ええよ」と言って財布を取り出した。
支払いを済ませてカバンを手に取ると
「出よか」と若松の肩を叩いた。
<続く>
読了、お疲れさまでした。
web拍手をありがとうございます。
1話目の誤字が酷かったので直しました。
すみません・・・
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プロフィール
HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。