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ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

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「痛てぇ・・・」
 
※ここからは18歳以上のかたのみどうぞ
 

拍手[3回]


突き飛ばされて床に転がった日向が体を起こしながら伊月を見た。
こんなの初めてだヌルヌルした生温かいものが口の中に入って動く。ビクビクしていたから余計に怖い。何で日向は約束を守ってくれなかったんだろう。唇を合わせるだけだって言ってたのに・・・伊月の目に涙が浮かぶ。
それを見た日向は慌てて立ち上がって伊月の側に来た。
「ごめん、つい・・でも伊月俺はいい加減な気持ちでいった訳じゃないから・・」
日向は伊月に触れたくても触れられずに両手を泳がせた。
その仕草が滑稽で、思わず噴き出した。
「んだよ、人が真剣に謝ってやってんのに」
逆に怒り出した日向に伊月がその頭を小突いた。
「お前が悪いのには違いない。けどあんまりそんな風に俺のこと特別っていうか、触れないっていうのは困る。バスケもできないし」
「そうだな」
日向もフッと笑った。その笑顔が大人びて見えるのは、たった今少しだけ2人の関係が変化したからなのだろうか?
伊月は日向の顔をじっと見つめた。同じ2年なのに、日向の方が身長もあるし、体重も多い。その分伊月よりも男らしい体格をしている。
顔立ちだって、伊月と違って眉も太く男らしい。
まぁ、そんなのは1年の黒子みたいなのもいるわけだからあまり気にはならないけど、日向は自分のことをどんな風に見ていたのかすごく知りたくなった。
伊月がロッカーの中央に置かれているベンチに座ると隣に日向も腰掛けた。
「なぁ、日向いつから?」
「えっ?」
唐突に話を振られた日向はポカンとしていた。
「いつからその・・俺のこと・・」
言いにくそうに伊月がそこまで言うと日向は伊月か言いたいことを理解したらしい。
「お前がバスケ部に来て、2人で練習していた夏から」
あの時か・・・毎日のように公園でボールを持って遊び半分で練習していた。俺は単純にすごく楽しかったし、日向も楽しそうだった。あれから2人ともぐっとバスケが好きになった。それは俺が好きなんじゃなくて、バスケが好きの勘違いじゃないか?
伊月は隣で赤くなっている日向を見つめた。
「どうして俺?」
伊月は確認するように尋ねた。
「そんなんわからん。誰かを好きになるのに理由なんかねぇ。ただあれからすごくバスケが楽しくなった。あとお前といるのも楽しかった。それで・・・」
何だか日向らしくなくもじもじしている。
「それで?」
「それで・・段々とお前に触れたいっていう欲求が強くなっていった」
伊月は少しだけベンチを離れて座った。
「それで・・・ひとりでしたりした?」
日向は真っ赤になったまま伊月の顔を見るとコクンと頷いた。
「まあ、俺も男だからわからんでもないが、相手が俺ってどうよ?」
「すまん・・・」
「そこ、謝るとこ?」
「すまん」
「・・・」
だがこれでわかった。日向は伊月のことが本当に好きらしい。体にも触れたいと思っているからこそ、逆に触れられないんだと思った。
「なあ、日向俺はお前を否定はしない。けど、肯定するつもりもない。お前のことは嫌いじゃない、というかどっちかと言えば好きだ。でもそれはお前の言う好きじゃねぇ」
そこまで言うと日向はまた頷いた。
「だからってバスケとかするときそんなの気にするようなら、俺はお前が嫌いになるかもしれねぇ。だから今までどおり普通に友達な」
伊月の言葉に日向が複雑な顔をした。
しばらく考えていたか日向は黙り込んだままだった。
伊月も何も言わずに日向が何かを言うのを待っていた。
やがてようやく日向が顔を上げた。
「わかった伊月。俺もバスケもお前も失いたくはない」
その答えに伊月はニッコリと笑った。
「そんじゃ帰りますか?」
「ああ」
2人は立ち上がると鞄を持った。


<続く>


読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございました。


 

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HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。

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