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ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

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緑に囲まれた小さな家に
 
※注意:このお話は黒バスの二次パラレルストーリーです。

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木吉鉄平という若者がひとり暮らしていました。
木吉の家は町から少し離れたところに建っていたため
他の人は殆ど訪れませんでした。
少し前までは彼の祖母と一緒に暮らしていたのですが
彼の祖母は他界してしまい、それから木吉はひとりで暮らしていました。
木吉はひとりで家の中で道具を作っては町に売りに出ていました。
たまに町まで行くと買いに来るお客さんと会話を楽しむことが彼の唯一の楽しみでした。
この日も木吉は町から誰もいない家に帰って来ると
「ただいま」
と祖母の写真に微笑みかけました。
誰もいなくてもひょっとしたら誰かが待っていてくれるんじゃないかと
思うこともあります。
でも誰も木吉に返事はしてくれませんでした。
青々と茂った草の間から時々姿を見せる虫や鳥が彼の家での話し相手。
木吉は帰ってくると家の縁側に座って庭を眺めながら町であったことを話しました。
聞いてくれる人なんか誰もいません。
それでも話しました。
「ところがさぁ」
カサカサ・・・
木の枝が揺れる音がして
木吉は嬉しそうな顔をしました。
「おっ、今日は野良猫か野良犬でも迷い込んだかな?」
それならここで飼ってもいいと思いながら揺れた枝の方向へ歩き出しました。
「えっ?何?」
草の上にちょこんと立っていたのは猫でも犬でもありませんでした。
「話せるの?」
木吉が指先を伸ばすとそれは少しずつ木吉を警戒しながら後ろに下がります。
「何もしないから警戒しなくて良いよ。俺しかいないよ」
木吉はそれに話しかけて更に手を伸ばしました。
するとそれは木吉の手の上にちょこんと乗ってきました。
「ぼくは水戸部凜之助」
木吉の手の上に乗っているのは小さな小さな人の形をしていました。
木吉は一瞬人形かと思いましたが、足を動かして歩く様子は、やはり人でした。
「水戸部凜之助君か、じゃあ凜之助ってよんでもいいかな?」
彼は木吉の手の上でコクンと頷きました。
「いつ来たの?」
「ずっといた」
木吉は顔を近づけてじっと見つめました。
ずっといたならどうして今まで気がつかなかったんだろう?
「隠れてたんだけど、鉄平が寂しそうだったから・・・」
「それで出てきたの?だから俺の名前も知ってるの?」
すると凜之助は木吉の手から肩に移動して座りました。
「うん、それだけじゃないよ。君のおばあさんのことや君がここに来た日のことも知ってる」
少し得意そうに話す凜之助に木吉も自然と微笑みました。
「俺、ずっとひとりじゃなかったのか・・・」
その言葉に凜之助が頷きました。
「ここに君がいる限りずっと一緒だよ」
木吉は何だか急に楽しくなってきました。
「飯食おう!凜之助も食うだろ?」
と立ち上がってキッチンへ向かいます。
凜之助がちょこちょこと木吉の肩から降りて先回りをします。
何か見られたくないものでもあるのかな?
木吉はニコニコと笑いながらキッチンに来ると
先回りしていた凜之助は皿の上にたくさんのさくらんぼを置きました。
「あ、これ」
ときどき不思議なことがありました。
祖母が生きている頃から時々ふしぎなことがありました。
知らない間に木の実やフルーツがキッチンに運ばれていました。
木吉はてっきり祖母の仕業だと思っていましたたが、祖母がいなくなってからもたまにありました。
「これは凜之助が届けてくれたの?」
すると彼は大きく頷きました。
「そうか、本当だったんだな」
木吉がさくらんぼを持ち上げでそれをじっと見つめました。
嬉しすぎてどうにかなりそうでした。
その日食卓で木吉は凜之助とずっと語り合いました。
本当に彼は色々なことを知っていました。
凜之助はおとなしく自分からはあまり話はしないのだですが、木吉の話には頷いたり返事をしてくれました。
木吉はそんな凜之助のことがかなり気に入りました。
「俺たち相性がいいみたいだ」
と嬉しそうに話すと凜之助も大きく頷きました。


<続く>

 


読了、お疲れさまでした。
web拍手をありがとうございます。

今日はパラレルストーリーを書いてみました
これもツイッターでたまたま盛り上がった話題だったのでストーリーはその辺からです。
木吉と小さい水戸部のお話です。

あと中、後編と続きます。(多分)
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HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。

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