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ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

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一緒に暮らし始めて改めて気づいたことがたくさんあった。
君は純粋で、汚れを知らない。
まるで純白の花のようだ。
そうだ、いつか君が教えてくれたカンパニュラの花のように美しく凜としている。
君に伝えたいことがたくさんあったのに・・・

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 赤司君と一緒に暮らし始めて半年が過ぎた。
お互いの生活にようやく慣れてきた。
生活のリズムってこういう事なのかな。
俺達はまだ学生だけど、俺は学校が終わってからバイトをしている。
赤司君はそんな俺の帰りを夕食を作って待っていてくれる。
まるで新婚生活みたいで毎日すごくワクワクするよ。
今もバイト帰りの電車の中なんだけど『今帰るね』ってメールを送ったところなんだ。
今日の夕食は何かな?
そうだ、赤司君の好きなプリンもコンビニで買って帰ろう。
彼の一番のお気に入りは苺とクリームがトッピングされてるプリンなんだ。
あれはおいしいけど普通のよりもちょっとだけ高いんだよな。
まぁ、赤司君が買ってくるプリンの方がもっともっと高価なものだから、コンビニのなんか比べものにはならないけどね。
 
コンビニでプリンを買ってマンションのエレベーターに乗った。
『ただいま』ってドアを開けた瞬間が好きだ。
部屋の中から赤司君が作る料理の匂いがする。
部屋に入っていくと部屋に座ってひとり将棋盤とにらめっこをしながら赤司君は
「おかえり」と言ってくれる。
それがここ最近の日常になっていた。
 
鍵を開けてドアを開けた。
あれっ?今日は料理の匂いがしない。
それどころか電気もついていないなんていないのかな?
今日はバスケ行くって言ってたかな?
赤司君は大学に通うようになってから、高校までやっていたバスケは同好会でしかやっていない。これまで中学、高校と自由にバスケをやっていたのは、戦術を学ぶために必要だと家からも認められていた。ところが大学になるともっと別のことをたくさん学ばなくてはいけないからやめさせられそうになったのを、同好会程度ならと許してもらったと聞いたことがあった。自分との接点をつなぎ止めてくれたような気がして、それだけですごく嬉しかった。
 赤司君は何かと俺とは違う。優秀なことなんか百も承知だけど、一喜一憂全てにおいて赤司君の行動は新鮮だった。
これじゃあまるで俺が赤司君のすごいファンみたいだね。
あながち間違いじゃないけど、実は赤司君の方が色々と積極的だったりするんだ。
キスを強請るときの伏せ目がちの瞼とか、小さく開いた唇とか・・・
思い出しただけで早く赤司君に会いたいよ。
まだ帰ってこないのかな。
ああ、そうだメールなんか入ってるかな?
ポケットから取りだして携帯の画面を見るが、赤司君からの連絡は特に入ってなかった。
どこか行くって言ってたかな?
とりあえずひとりならコンビニで弁当を買ってこようと、立ち上がった。
まぁ、すれ違いになっても良いように、赤司君の分も買ってこよう。
 
 コンビニから弁当を買って帰ってきて、温めて食べ終わっても赤司君は帰ってこなかった。
そのうち帰るだろうとシャワーを浴びてからテレビを見ていた。
ふと時計を見るともう23時を過ぎていた。
もうすぐ日付が変わる。
 
「おかしいな、何かあったのかな?」
 
あまりに何も思い当たらず、ただいきなり赤司君が帰ってこないことに不安を感じ始めた。
 

誰かが話す声で目を覚ました。
テレビを見ながらいつの間にか眠ってしまったようだ。
 
「赤司君?」
 
ハッとして呼んでみたが、期待していた返事はなかった。
残念ながら声の主はテレビの音だったらしい。
「まだ帰ってこないのかな?」
部屋に置かれた時計を見ると、深夜2時を過ぎたところだった。
遅くなってどこかに泊まったのかな。
胸がザワつく・・・・
何かあったのかな?赤司君に限ってそんな心配はいらないのかもしれないけど・・・
でも赤司君可愛いから、誘拐されたんじゃ?!
それとも事故とかだったらどうしよう
電話してみよう。
流石にこの時間まで連絡一つ来ないのは心配で、降旗は赤司の携帯に電話してみた。
 
「お客様のおかけになった電話はただいま電波の届かない場所か、電源が入っておりません」
 
「えっ?!えっ?!どうしよう・・・」
 
どこかで眠っているなら、それでかまわないけど。
こんなの変だ。
赤司君のこと知ってる誰かに聞いてみようか?
そうだ黒子!!
けどこんな時間じゃきっと、寝ぼけてちゃんとした回答はもらえなそうだ。
いや、待てよ。もしかしたらけろっとして赤司君帰ってくるかもしれないな。
もう少し、明日の夕方まで待ってみようか?
俺も学校どころじゃないけど、学校に行けばキセキのあいつ、紫原がいるからあんまりあてにはならなそうだけど一応聞いてみようかな。
降旗はすっかり目が冴えてしまって、ソワソワと部屋の中を行ったり来たりとうろうろした。
 
「あっ」
 
ドアの向こうで足音が聞こえた。
赤司君帰ってきたのかな?
立ち上がってドアをじっと見つめた。
ところがそれは新聞配達員だったらしい。近所のポストに新聞が入る音がする。
降旗は息を吐き出した。
 
 
 結局眠れないまま、学校へ行く時間がせまってきた。
降旗はとりあえず学校に行ってみることにした。
その前に黒子に電話してみよう。
携帯を手に電話を耳に当てた。
 
「どうしたんですか?」
 
聞き慣れたなつかしい声が聞こえた。
いきなり朝から電話が来れば、割と鋭い黒子は何かが起きていることを気づいているらしかった。
「朝からごめんね。実は・・・」
俺は昨日から赤司君が家に帰ってこなくて、電話も通じないことを黒子に告げた上で、何か心当たりはないか聞いてみた。
 
「降旗君は赤司君にひどいことしたんじゃないですか?」
 
「ひどいことって?そんなこと心当たりはないけど」
しかし黒子は朝から遠慮なく続けた。
「例えば赤司君に突っ込んじゃったとか」
「ブッ!!!な・・ななななに言って・・・黒子?!朝から何があった?!」
慌てて言葉が出で来ない。黒子が言っているのはつまり・・・アレのこと?
「何ってそれは降旗君でしょ。それよりどうなんですか?したんですか?しなかったんですか?」
まくし立てるように追い詰められて、ついつい
「うん・・まぁ」
などと答えてしまった。
すると次の瞬間から黒子にはめずらしく雄弁に攻めはじめた。
「いいですか?!君にはわからないかもしれませんが!アレはすごく痛いんです。赤司君でも泣きますよね!」
「・・・・・」
黙っていると黒子は怒ったようにもう一度大きな声で
「泣きますよね、赤司君」
「泣くって言うか・・・涙は流すけど・・・あれは」
言いかけると黒子は怒ったように続けた。
「まさかあれは気持ち良くて涙を流しているなんて自己満足な答えを言おうとしていませんか?」
「えっ?」
「図星ですか」
黒子は電話の向こうで呆れたようにため息をついた。
「いいですか?降旗君これから僕が言うことをよく覚えておいてください。アレは本当に痛いんです。まして初めての時なんか泣くのは当たり前です。泣き叫びたくなるけど相手のことを想うからこそ我慢するんです。それは決して気持ちが良いとかそんな生ぬるい感情なんかじゃありません。そしてここが肝心です!!終わった後に自分だけ気持ちよさそうにぐーぐー眠ったりされたら、それはもう、出ていきたくもなりますよ」
黒子、お前に一体何があったんだ。
もしかして火神、黒子にするだけして、放置してるから怒ってる?
「降旗君!!聞いてますか?」
「う、うん・・・」
「とにかく、あんなもの受け入れるだけの行為ならもう僕はごめんです。もっと他に方法はいくらでもあるじゃないですか?毎日毎日猿じゃあるまいし・・・」
へぇ~火神って毎日なんだ~俺はまだ数えるほどしかないから、赤司君が出ていった原因ではない気がするけど・・・
え?!出ていったの?
そういうこと?
 
「ちょっと降旗君、君から電話してきたんですよね。ちゃんと聞いてください。火神君ったらタフすぎて、毎日3回ですよ。僕は死んじゃいます。もう今日の朝だって足ガクガクですよ」
あ~黒子・・・俺火神の顔見られねぇよ。
お前らやり過ぎだろ。
猿って・・・・とりあえず電話はそろそろ・・
「わかった、黒子。よくわかった。大事にするから」
「わかれば良いんですよ。ついでにうちの火神君は僕のおかげであんなに強く鳴ったんですけど」
のろけなくても俺、今はそれどころじゃ・・・
とりあえず黒子の話を聞いていた。

<続く>


読了お疲れ様でした。
いつも拍手をありがとうございます。
とてもとても励まされております。
さて、降赤オフ本の続きを書き始めました。
これもできればオフにしたいと思っています!

それから「同棲とルームシェアがどう違うか教えてよ」は再販しました。
虎の穴さんにも少し委託しました。あとは6月のシティにも持って行きます。

6月のシィティでは黄笠Fesに参加します。
そこで黄笠新刊がないのも寂しいので、ここで掲載した「雁が首」をリニューアルオフ本として作成します。
あとは紫氷新刊の2種類です。頑張りますので皆さんよろしくお願いします(*^▽^*)


 

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HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。

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