ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ１８禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

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2024/04/25 (Thu)

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2011/08/02 (Tue)

「主従愛」

「どんな叶わぬ夢を見ていた」

※ここからは暴力的な表現がありますので苦手な方は引き返すことをお薦めします。

[3回]

「どんな叶わぬ夢を見ていた」

痛みで体中が思うように動かない。

かろうじて顔だけ上げると、自信に満ちあふれた男の顔が見下ろしてきた。

その自信は誰にも負けたことがない、屈したことがないという自負からきているのだろう。

降旗はその男、赤司に痛みに引きつった顔で微笑んだ。

「別に夢なんて・・・」

「見てないか・・・つくづく虫けらだな」

降旗の笑顔が気に入らないのか、赤司はプイッと横を向く。

体を起こそうと試みたが、打撲の鈍い痛みが全身に走る。

虫けら・・・

言い捨てられて悲しくなる。

「夢は見てないけど・・・」

体は起こせないが両手をついたまま顔を上げて赤司の顔を見た。

赤司はもう一度、降旗に近づいてその襟首を掴んで顔を覗き込む。

あ、赤司の目が間近にある。

その宝石のようなきれいなオッドアイをじっと見つめた。

するとまた腹の辺りに鈍い痛みが走った。

「うっ・・・・」

赤司の足が降旗の腹に食い込んだ。

これでしばらく何も言葉を吐き出すことはできなくなった。

降旗は目を細めながらそれでもキラキラと光る赤司の瞳を見つめた。

「お前のような虫けらは、俺に何も言わなくても良い。ただ黙って俺の良いなりになっていれば良い。間違うな、お前は俺と対等じゃないということをその体で覚えておけ」

赤司は、口調は至って静かで、顔色ひとつ変えずに穏やかにそんなことを言う。

赤司の手が降旗から離れると、降旗は床に崩れ落ちるように倒れ込んだ。

赤司のきれいな瞳が離れていく。

「それ・・でも・・」

降旗が苦しそうに声を絞り出しす。

赤司の瞳がまた眩しく輝く。

そう、その瞳を僕は見ていたい・・・

赤司の拳が降旗の顔に落とされる手前で降旗が言葉を発すると同時に止まった。

「好きだ！！」

体中の力を振り絞って声を吐き出して

降旗は肩で荒い呼吸を繰り返す。

赤司のきれいな瞳は見開かれたまま瞬きすら忘れていた。

「いくら蹴られても、殴られても・・・それが叶わないとしても、僕はあなたが好き」

ようやく動きを取り戻した赤司は降旗から離れていく。

降旗はそのズボンの裾を掴んだ。

「待って・・・僕は・・・」

降旗は赤司の足にしがみつきながら、そのまま体を抱きしめた。

思っていたよりも力の抜けているその体を抱きしめるの案外容易だった。

「好きだから・・・」

赤司の声が聞こえないのは、彼が動揺しているのか、それとも嘲笑か。

降旗は自分の意思が伝えられるのなら、それでかまわないと

痛む右腕を持ち上げて赤司の顎を上剥かせた。

ああ・・きれいなオッドアイだ・・・

唇を寄せながらその唇をあわせる。

やけにおとなしいと思ったら赤司の歯が降旗の口の中を噛み切った。

口の中に鉄分のような味が広がる。

それでも唇を離さずに彼の舌を探して自噴の舌を絡みつける。

ようやく赤司がおとなしくなった。

降旗が唇をゆっくりと離すと赤司の瞳は潤んでいた。

更に美しいその瞳に唇を寄せた。

「好きだ」

もう一度声に出すと赤司の口元が意地悪く上がった。

「それなら俺に傅け」

降旗はもう一度脇腹に痛みを感じて床に転がった。

それでもいい・・・

ＥＮＤ

読了、お疲れさまでした。
ｗｅｂ拍手をありがとうございます^^

降赤は主従愛で、それも一方的すぎる
降旗は最初は怯えていたものの、いざその痛みを体に受けると
いつからかそれが快感へと変わり
赤司をてなづけようと必死になるとか萌えます。
それでもそんな降旗を見下ろしてくる赤司・・・
救われない愛も好きです^^

降旗×赤司征十郎 ▲Top