忍者ブログ

ちっちっchi

「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。

2024/04    03« 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  »05
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

黄笠ですが、伊月も登場します。

拍手[3回]

 今この瞬間ならいける!
笠松は伊月を抜いた。
「しまった!」
焦る伊月を尻目にシュートに向かう。
 
(えっ?!!)
 
「先輩、こっちッスよ」
黄瀬の声が聞こえてボールをパスした。
黄瀬はボールを受けながら素早く火神をかわしながらシュートを決めた。
今一瞬目が霞んだ・・・
「ナイス!」
黄瀬とハイタッチを決めてから自分のポジションに戻った。
すぐに伊月がマークしてきた。
イーグルアイとはちょっとばかり厄介だと思ったが
そんなもの練習を重ねれば抜くのも案外たやすい。
 
「幸男!」
森山からパスを受け取って伊月を抜く
 
(あれっ?!見えない?!)
 
「先輩?!」
「笠松!」
「キャプテン!!」
 
ボールを手に敵(誠凜)中に飛び込んだ笠松に、海常メンバーが驚いた。
だが、もっと驚いたのは自分自身。
 
(何も見えない)
 
ピー
 
ホイッスルの音が聞こえて監督がタイムを取った。
「先輩・・・」
黄瀬の手が腕に絡まってベンチへと誘導した。
「笠松どうした?」
監督の心配そうな声にうなだれた。
 
「見えません・・・」
 
チーム内の誰も言葉を発せずに一瞬沈黙が流れた。
「目が見えないと言うことか?どの程度だ?」
監督の苦しそうな言葉に申し訳なくても真実を伝える。
「真っ暗です。光さえ見えません」
大きく目を見開き正面を見ても闇が広がった。
会場のざわめきだけが大きく耳に届いている。
その割に周りのメンバーの声が何も聞こえず
このコートにひとり取り残されたような孤独さえ感じ始めた。
 
「・・・っ・・・」
 
突然体を誰かに抱き寄せられた。
「黄瀬?」
汗をかいても爽やかなコロンの香りが漂うなんて気障なこいつしかいない。
「先輩、俺絶対に負けませんから!!」
ギュッと背中を抱きしめる腕の温もりに悔しさと安堵の両方が入り交じって
見えなくなった瞼から涙を溢れさせた。
 
「黄瀬がそこまで言うのなら」
監督も苦渋の判断をせざるを得ず、主将である笠松をベンチに引っ込めた。
まだ誠凜には幸い気づかれてはいなかったものの
おそらく伊月は何か感じ取っていたのだろう。
ちらちらと笠松の方を見てからポジションに着いた。
そんな様子さえ見ることも出来ず。
ただまわりの部員が教えてくれる状況に対して冷静に指令だけをメンバーに伝えてもらった。
 
試合は引き分けに終わった。
 
「笠松さんどうして引っ込んじゃったんですか?最後くらい本気でやって欲しかったのに」
(伊月は気がついてなかった?!)
そうだとすれば俺の勝ちか・・・
笠松は急におかしくなって笑い出した。
「先輩?どうしたッスか?」
黄瀬が心配そうに顔を覗き込む。
だがその頭を軽く殴った。
「バァーカ!何でもねぇよ」
でもこれ治るのかな?
会場の天井を見上げたら僅かなライトの明かりが感じられた。
「一過性で見えなくなる現象を聞いたことがある。だがちゃんと検査は受けろ」
監督の言葉に希望がもてた。
「黄瀬、サンキュ」
肩を支えてくれた黄瀬の頬にわからないように唇を押しつければ黄瀬は笑った。
「当然のことしたまでッスから」
少しずつ回復してくる光にこの男の神々しさを感じずにはいられなかった。
それにしてもどうしてあんな場面で俺は見えなくなったんだろう?
 
「先輩がどれだけメンバーを信じているか、試されたと思えば良いッスよ」
 
それもそうだが
自分としては多分伊月との勝負は今つけるべきじゃなくて
もっと先の楽しみとして残されたんだと思えば納得できる。
きっとこの先勝負したい相手だったから。
 
 
おわり
 

読了お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございます!

さて、本誌の方で誠凜対海常をやっていて
笠松先輩が扉だったりとてもとても嬉しいのでSSくらい上げたく思い
書いてみました。
こういうのツボ過ぎてたまらんのです(*^▽^*)

PR

カウンター

カレンダー

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

フリーエリア

黒子のバスケRANK
ダウンロードで完売の本が読めます↓BL同人、BLゲーム、乙女ゲームのダウンロードショップ - Girl's Maniax

リンクバナー
chiz3.png


ご協力ください!

バーコード

プロフィール

HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。

ブログ内検索

最新コメント

[04/08 バナナ2号]
[04/08 バナナ2号]
[04/08 バナナ2号]
[08/06 るん]
[08/06 まい]

P R

アクセス解析

<< Back  | HOME Next >>
Copyright ©  -- ちっちっchi --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Material by もずねこ / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]