ちっちっchi

やっぱり君が邪魔するんだね。

思わず顔がほころぶ。

[2回]

「やぁ、来たね」

「う、うん。お手柔らかに」

「何言ってんの？バカじゃない？」

「うん、そうだね。でも、悪いけど俺、負けられないんだ」

ああ、だから僕は君が好きなんだ。

どんな奴でも君は僕に萎縮してるように思われてる。

けど、その胸の奥で燃えさかる炎が僕には見えるんだ。

さぁ、始めようか

僕と君との真剣勝負を

「あっ、赤司君！」

ボールを持った僕の前に君が立ちふさがった。

「何？僕からボールを取ろうっていうの？」

じっと見つめるても君は視線を逸らさない。

良いじゃないか。おもしろいよ。

やっぱり僕が見込んだだけのことはあるね。

「赤司君の瞳は見れば見るほど吸い込まれるように魅力できだね」

こんな時にまで君は本当にバカだな・・・

「ねぇ、そんな風にいつも相手を見つめたりするの？そんなの俺だけにしてくれないかな」

「いい加減に自分の立場に気づいたら？誰が君なんかにボールを渡すものか」

それでも彼をじっと見ていると、次第にその頬が赤くなっていく。

「あのさ、そんなに見つめられるとすごく恥ずかしいよ」

「なっ？！あんたうちの征ちゃんに見つめられて石にでもなっちゃいなさいな」

「おいおい、俺はメドゥーサじゃないからな玲央」

あまりに見つめ合う２人に洛山の玲央が間に割り込んできた。

赤司はフッと息をついて玲央にパスを出した。

「残念、もうおしまいか」

玲央がボールを手に走り去ると降旗の顔を見た。

彼もまた視線をっちに向けた。

「あのさ、赤司君はどうしてそんなに勝つことにこだわるの？」

フッと笑った。

そのまま君にその質問を返そう。

どうしてそんなこと答える必要があるんだ。

ゲームは勝たなくて何が楽しいのか僕にはわからない。

だから、君とのゲームだって絶対に僕は勝利を納めるんだ。

まだ始まったばかりだからね。

さぁ、楽しみだね。

君はどれだけ僕を楽しませてくれる？

退屈な日常をどんな風に変えてくれるの？

僕はこんなに君に期待してるんだよ。

さぁ、降旗君ボールは君に回ってきたね。

僕と勝負だ。せいぜい足掻くと良いよ。

君は苦しければ苦しいほど強くなれるはずだから。

ねぇ、すごく楽しみだね。

「降旗君、僕は君が大好きなんだ」

君はいつになく冷徹な視線を僕に向けた。

これがあの降旗光樹だと誰もが信じられないような視線。

ああ、ゾクゾクするよ。

やっぱり君はおもしろいよ

君のその手が僕に触れて

唇が愛を囁くまで僕は君に挑み続けよう

さあ、続きをしよう

end

読了お疲れ様でした。
web拍手をたくさんありがとうございました。
コメントもありがとうございます。
拍手ボタンのコメントはどの記事なのかわからないので
できればどのお話に対してのコメントが教えていただけると嬉しいです。
読んでいただけるだけですごく嬉しいです。
ありがとうございました(*^▽^*)