ちっちっchi
「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。
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まるでぬるま湯につかっているような心地良い感じ。
彼と一緒に暮らし始めてから僕は堕落していくような感覚さえある。
それでもこの生活に区切りをつけるようなことも今はまだしたいとは思えなくて、僕は自分自身でどうしたらいいのかわからない。それなのに彼ときたら全く暢気で、今も向かいのソファーに座って笑っている。
だからちょっと意地悪したくなる。こんな僕に愛想をつかされたら、僕たちの関係も終わるだろうか?
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それならそれでケリがつけられるかもしれない。
本当に僕は何がしたいんだろう?その答えはまだ見つけられない。
「赤司君、あのさ・・・今日の夜なんだけど、予定あるかな?」
視線が合った降旗が微笑んでいる。
「夜は当分忙しいな」
「ああ、そうか、そうだよね。ここんとこ明け方まで帰ってこないよね」
素っ気なく答えると、降旗は少しだけガッカリした様子になった。
彼のそんな顔が見たかった訳でもない。
「少しレポートが行き詰まってて、考えてると夜が明けちゃうんだ」
小さく笑って降旗を見ると少しだけホッとしたような表情が目の前に近づいてきた。
「あの・・あのさ、赤司君に触れても良いかな?」
「そんなこと聞くな」
頬に触れた手の温もりに目を伏せる。
「赤司君ってきれいだよね」
伏せた目をもう一度開くと彼の顔が間近にあって、顔が熱くなった。唇に彼の指が触れてくる。意味深になぞる彼の親指が心地良い。
すぐにそれはもっと柔らかなものへと変わった。
湿った舌が口の中へ入ってくる。
降旗はキスがうまいなんて、僕以外知らないのか?
それならそれで誰にも教えたくはなかった。
彼のキスに全身が痺れてだるくなる。いや、これから出かけるんだから彼のペースに乗せられたら出かけられなくなりそうだ。
そう思った瞬間、両手で彼の体を思い切り押していた。
「いやっ・・・」
突然拒まれた降旗は、ソファーの背もたれに寄りかかったまま呆然と赤司を見ていた。
「えっ?・・・ごめん、嫌・・・だった?」
そうじゃないんだ。僕は降旗に流されてこのまま最後までしてしまいそうだから、それは今は困るという意味なんだけど。
「いや、もう出なくちゃいけなかったから」
理由はともかくとして、簡単に言うとそういうことだし
それでも目の前にいる降旗の表情はいつもと変わらず微笑んでいた。
なんだ、少しは期待してたのに・・・・
どうして僕はガッカリしているんだろう?
彼が僕のことを信じていてくれるのだからそれで良いじゃないか。
「君のキスは他の奴と比べて物足りないよ」
目の前にいる彼の表情が凍りつくのが見たかった。
それなのに彼は残念そうに笑ったままだった。
「ごめん・・・俺は赤司君しか知らないから、キスが下手くそなんだね。でも、俺は」
「もう良い!出かける!」
これ以上脳天気な彼の表情を見ていられなくて、席を立った。
「赤司君・・・行っちゃうの?」
ソファーを立って自分の部屋に戻った赤司に降旗の言葉だけが宙に浮いた。
「なぁんて・・・俺は何を期待してんのかな?赤司君忙しいから俺なんかの相手なんかしてられないよね」
降旗は苦笑した。
降旗は春休みだから赤司も休みだったら一緒に旅行でも行こうって言ってたし、旅行代理店にでも行って計画建てようかなって思ってたんだけど、相変わらず忙しいんじゃ仕方ないかな。
「それじゃあ行ってきます」
赤司が部屋から外出する支度をして出てくると、降旗は微笑んで片手を上げた。
「行ってらっしゃい。今夜も遅いの?」
「まあ、多分・・・先に寝てていいから」
赤司は何もなかったように降旗に微笑んでいた。
何だか逆に辛い。
あんな風に突き放された後で、何もなかったような赤司君って・・・
この頃何だか挑発されてる気がするんだけど、俺は赤司君のこと信じてる。
俺が一番不安なのは、俺自身のこと。
赤司君が俺のこと好きになってくれるなんて今でも信じられない。
俺は赤司君のことを絶対に裏切るつもりなんてないけど、赤司君は自由なんだよ。
俺を無理に好きになることなんかないんだ。
だから君は誰を好きになっても俺には文句を言う権利なんかないんだと思う。
それなのに・・・
それなのに君が俺から離れそうになると胸が苦しくなるんだよ。
悲しくなるんだ。せめてそんな時は惨めにならないよう、赤司君に気づかれないように俺は笑うしかないんだよ。
ああ、そういうのドン・ファンって言うんだっけ?
ピエロとも言うよね。
俺はいつからそんな欲深くなったのかな?
赤司君なんて高嶺の花だったじゃないか。
一緒に暮らすようになってから、どうかしていたんだ。
赤司君だってきっと気まぐれに違いなかったんだ。
お互いに傷がつかないうちに離れるべきだったんだろうか?
そんなことはできない。だってもう赤司君のこと好きになっているから。
赤司君が離れたいって言うまで彼と一緒にいるつもりなんだ。
狡いかな?そうかもしれないけど、本気なんだ。
例え赤司君が何とも思ってなかったとしても、それでも俺は直接彼が別れたいって言うまでは一緒にいたい。
本当に君のことが好きなんだ。
今夜も遅いって言ってたな。せっかく一緒に食事できるって思ってたのにな・・・
ここのところ一緒にご飯食べてないな。赤司君俺の作ったご飯なんか食べたくないのかな。
そうだよね。赤司君の家では料理人が料理を作って出していたから、俺達みたいな庶民の味には慣れてないよね。
最初は珍しいから食べてくれていたけど、段々とそれも飽きてくればもっとおいしいもの食べたくなるよね。俺は赤司君と一緒なら何だっておいしいと思えるけどね。
レポート行き詰まってるって言うけどちゃんとご飯食べてるのかな。赤司君細いから食べてるか心配だな。だからってお弁当持っていくのも変かな。
部屋を出てから赤司はドアによりかかったまま目を閉じた。
降旗のキスは生ぬるくてこっちの方が熱くなる。完全に火がつく前に自分から彼を突き放したが、まだ体が火照っていた。
本当はこのままもう一度ドアを開けて戻りたい。
彼の腕に包まれて熱いキスをお互いに貪り合うようなキスをしたい。
赤司は目を閉じたまま上を向いて目を開けた。
マンションの廊下の天井が現実に引き戻していく。
ズボンのポケットにしまっておいた携帯が震えたことに気がついて、それを手に取って見た。
そこに更に現実に引き戻されていく。
赤司の通っている大学の研究室からの短い連絡だった。
そのまま携帯をポケットにしまい込んでドアの前から歩き出した。
大学は春休み中だったが、実は研究所は休み中の方が忙しい。
普段できないような事を朝からつきっきりで行うことができるのも大学の講義が休みだからできることだった。
部屋の中で彼(降旗)と一緒にいると困ったことに他の世界とは関わり合いたくなる。
だからいつもそれを振り切って出てくるのがどんなに大変なことか・・・そしてそんな自分を彼に気づかれないように振る舞うことだって大変だった。
それなのに降旗はそんな僕のことわかっているのかどうか・・・
あの、誘い込むような生ぬるいキスがわざとだとしたらかなりの場数を踏んでるはず。
彼が言う『赤司君しか知らないから』なんていう言葉が逆の意味にも聞こえてくる。
ああ・・いつからこんなに劣勢なのかと頭を抱え込みたくなる。
そこで赤司はクスッと笑った。
<続きはイベントでよろしくお願いします>
こんにちは!ご無沙汰しています!
いつも拍手をありがとうございます。
コメントもありがとうございます。なかなかお返事できませんが、いつも楽しみに読ませていただいてます。すごく嬉しいです(*^▽^*)
さてまた告知を上げますが、この小説はスパコミ新刊のさわりです。
前回の春コミに引き続き降赤本です。
いつでも余裕がありそうな赤司が降旗君のことになるとなぜか余裕がなくなるとか
そういう感じがかなりツボで楽しく書かせていただきました。
よろしければぜひイベントでよろしくお願いします!!
また、イベントに来られそうにない方
虎の穴様にて委託させていただいてます。こちらをご参照ください



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でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
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ちょっとカオスですがよろしければお願いします。