ちっちっchi
「黒子のバスケ」二次小説です。 管理人の妄想の限り小説を書こうと思います。 ※ホモネタ18禁ネタ多くありますのでご注意ください。また、原作とは一切関係ありません。
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おまけに監督や他の部の連中までいる。笠松はもう奢りは撤回した。
「俺はてっきり落ちると思っていました」
黄瀬は笠松と向かい合いの席に座りながらそう言った。
笠松はそんな黄瀬にいつものような笑顔で
「俺もそう思ってた。けど、向こうはやっぱ入るときより出るときの方がしんどそうだ」
「先輩マジでアメリカに行くんすか?」
そう言って見つめる黄瀬の顔はとても悲しそうだ。
笠松はそれでも首を縦に振った。
「ああ、もちろんそのために怖い思いしてアメリカへ飛んだんだし・・・」
今は冗談めいてそんなことを言う笠松に黄瀬は真剣な瞳を向けた。
そのまま無言で笠松の手を両手で握る。
「先輩」
ところが周りにいた森山や早川までその手を握りはじめた。
「先輩」
「キャプテン」
「おいおい」
笠松は苦笑しながらその手その手の下から自分の手を抜いた。
「もうさ、永久の別れじゃあるまいし大げさにするな、ばーか」
と抜いた手で3人の頭をポカポカと叩いた。
3人は口々に「痛てっ」っと言いながらも笠松に寂しそうな顔を向けた。
「本当ならかっこつけて『いってらっしゃい』とか言う場面なんだろうけど、俺はそんなに聞き分けが言い訳じゃないッス。こうなったら今から先輩の大学に受かるように勉強して9月の入学に間に合わせて編入します」
「えっ?!早まるな黄瀬!!」
笠松が慌てて黄瀬を止めた。
だが黄瀬は静かに目を閉じるとゆっくりとその瞳を開いて笠松を見つめた。
「向こうは9月ににも入れるって聞きました。先輩が1月からあっちに行くなら、俺は半年後に先輩の後を追います。幸い俺って結構勉強もできるから2年くらい高校やらなくても何とかなるッス」
森山と早川がそんな黄瀬をポカンと眺めている。
笠松はクスッと笑った。
「まぁいい、それなら俺はお前を待つことにする。けど、その前にアメリカでお前より強くなっていてやっからお前と1対1するの楽しみにしてるぜ」
「はい、先輩」
笠松も黄瀬の言葉に納得したらしい。
やがてファミレスからひとりふたりと帰り出すと、笠松も席を立った。
「じゃ、俺も帰るッス」
黄瀬は笠松と一緒に店を出た。
「先輩、今日は俺の部屋に来てくれるッスよね」
急に真面目な声で黄瀬にそう言われると笠松は断ることすらできずに曖昧に頷いていた。
「じゃあ決まり!先輩」
黄瀬柔らかな視線に笠松は視線を会わせることができずにプイッ顔を背けて先を歩き出した。
「先輩、そんなに早くしたいッスか?」
「ババババカ・・・違うって」
黄瀬の言葉に笠松は真っ赤になって立ち止まった。
その背中に優しく黄瀬の腕が回される。
笠松はドキドキしながら黄瀬と既に暗くなった道を歩いた。
<続く>
読了、お疲れさまでした。
web拍手をありがとうございました。
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プロフィール
HN:
るん
性別:
非公開
自己紹介:
黒子のバスケで笠松と桜井が何故かとても好きです。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。
でも黄瀬や緑間のキセキも好きです。
もちろん火神や青峰の危なっかしいところも好きで
黒子や他の誠凜メンバーも好きです。
でも一番愛しているのは海常です。。。
ちょっとカオスですがよろしければお願いします。